The World 世界のしくみ
原著 :
The World
著 :
リチャード・ハース
訳 :
上原裕美子
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TOPPOINT 2022 年 7 月号
国家
と
主権原理
に基づく近代的国際体制は、17 世紀の
ウェストファリア条約
で確立
1618 年に始まった
三十年戦争
→ 戦後、各国は
帝国
でも
公国
でもない形で栄えていく道を選択
条約の締結後、
ナポレオン
の台頭までは
ヨーロッパ
で戦争は始まらなかった
ナポレオン
は、
フランス革命
がもたらした暴走と無秩序を踏み台にして権力を握ってヨーロッパに手を広げた
最終的には、
オーストリア
、
プロイセン
、
ロシア
、
イギリス
が加わる連合軍に敗北
→ 勝者と敗者が 1814、1815 年に
ウィーン
で会議を開き、
ヨーロッパ協調
と呼ばれるものを生んだ
主権
の特徴
1. 国は他国の
領域
を認め、
武力行使
によって
国境線
の変更を目論んではならない
2. 国は他国内の出来事に干渉してはならない
3. 各国の領域内では、その国の政府が自由な裁量をもつ
第一次世界大戦
が始まった理由は明確ではない
第二次世界大戦
の要因のひとつは、先の大戦の戦後処理
過酷な
賠償金
支払いや
領土
の剥奪に敗戦国
ドイツ
の人々は憤り、その
ナショナリズム
の高まりに乗じて
アドルフ・ヒトラー
が権力を握った
冷戦
が武力で直接戦わない戦争だった理由のひとつは、米ソの軍事力が拮抗していたこと
西欧
諸国の大半は
NATO
に、
ソ連
の衛星国は
ワルシャワ条約機構
に加盟していた →
ヨーロッパ
で戦争が起きると代償が高くつく
冷戦
後、
ソ連
や
ワルシャワ条約機構
の解体に伴って
NATO
解体もありえたが、
NATO
は拡大の道を選ぶ →
ロシア
の孤立を後押し
近年、
リベラルな世界秩序
にほころびが生じている
アメリカ
の相対的な力が落ち、
中国
が台頭し、
ロシア
が秩序の転覆を企てている
自民族中心主義的で排他的なナショナリズムも再燃
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